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[東京]神前式の意味を知ろう[神社挙式]

東京#神前式 2020.04.13

神前結婚式というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?

神主さんが呪文のような言葉を読み上げたり、フサフサの紙がたくさんついている道具でお祓いしてもらったり、三三九度のお酒を飲んだり、といったイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

そして、それらにはきちんとした意味合いがあるのですが、ご存知ない方も多いと思います(私もこの仕事をするまでは知りませんでした…)。

そこで今回は神前式の意味合いについてご紹介したいと思います。

<クイズ>

こちらは、東京芝とうふ屋うかいで出張神前式を行う時の神棚の写真です。

神様はどこに宿っているかお分かりでしょうか?

答えは後ほど。

 

 

神前式は大きく分けると3部構成になっています。

第1部は神職が神様に祈願や報告をする場

第2部は新郎新婦が祈願や報告をする場

第3部は参列者が祈願や報告をする場

 

今回は第1部のご紹介をしたいと思います。

まず、新郎新婦が入場したあと、神職さんが祓詞(はらえことば)を奏上し大麻(おおぬさ)で新郎新婦と参列者全員のお祓いを行います。

祓詞は、我々が日々の生活で生んでしまう罪や穢れを払い、清らかな状態で神前式ができるようにするのが目的です。「かけまくもかしこき〜」という呪文のようなあの文章の中に、私たちの罪や穢れを祓ってください、という意味が込められています。

そのあと、大麻を左右に振ることで我々の罪穢れが大麻に乗り移り、清められます。大麻は掃除用具のハタキに似ています。ハタキはチリや埃を払い落とすのに対し、大麻は撫でるようにして罪や穢れを大麻に移します。使用済み?の大麻には罪穢れが乗っていますから、神主さんがお焚き上げをして大麻を燃やし川に流すことで新郎新婦と参列者の罪穢れが祓い清められます。

全員が清められたところで、神主さんに合わせて全員で神様に一礼します。これは斎主一拝と言われ「拝」という腰をしっかりと曲げた深いお辞儀です。花嫁は衣装やカツラで腰を曲げるのが難しいので、心のなかで神様への気持ちをしっかりと込めます。

そして、いよいよ神様への結婚の報告となるのですが、その前に献撰という儀式を行います。米・酒・塩・水・山の幸・海の幸・果物など神様がよろこぶものを召し上がって頂きます。

ごちそうを召し上がって神様がご機嫌になられたところで、新郎新婦の結婚を報告します。そのための祝詞を神主さんが奏上します。祝詞は、神事の目的や祈願をお伝えする言葉です。結婚の報告以外にも、新しい夫婦や家族が末長く幸せでいられるように、との願いが込められた内容になっています。古い大和言葉が使われているので、祓詞と同じく呪文のように聞こえてしまいますが、よーく耳を澄ませて聞いているときちんと文章になっているのが分かります。祝詞の中には新郎新婦のお名前も出てきます。神社や神主さんによっては、生年月日や住所まで読み上げてくださるところもあります。

ここで第1部完了です。

次回は新郎新婦の出番です。

 

<クイズの答え>

神様は真ん中の緑の葉っぱの部分に宿ると言われています。この緑は神籬(ひもろぎ)と呼ばれる榊の枝です。稲妻のような形をした白い紙が紙垂(しで)と呼ばれ、この紙垂を伝って神様が神籬に宿ります。神様に五穀豊穣を願うというのが神道の起源ですが、雷が落ちた土地の米や野菜が豊作になった様子を見て、古代の人々は雷を通って神様が地上に降りて来た、願いを叶えてくれた、だから雷は神様の通り道だ、と考えていたようです。稲妻=紙垂を伝って神様が榊=神籬に宿る、という考え方ですね(※諸説あります)。